眠らんと

すべからく風も枯れゆく冬薊

久しぶりの色に出会った。

この時期の鮮やかな紫に足が止まる。
どの角度から見ても凋落の面影は微塵もなく、その毅然とした立ち姿にみとれるばかり。
振り返れば生駒の山並は枯れなんとして雑木紅葉が燃え尽きる寸前の風情。山が眠ろうという姿もまた美しい。

“眠らんと” への2件の返信

  1. 色鮮やかな薊の花、冬薊ってあるんですね。
    ところで本来のアザミの季節はいつでしたっけ?

    ふるさとの山も静かに眠りつつあります。
    東の空の朝焼けはそれはそれは美しく神々しさを感じました。
       山の端は朱に染まりつつ明け初むる冬至近づく冬ざれの里

    1. 薊は春の季語です。夏は「夏薊」という季語があります。秋、冬にはありませんね。
      ご覧になったのはまさに「かぎろひ」ですね。
      柿本人麻呂の「ひむがしの野にかぎろひの立つみえてかへりみすれば月かたぶきぬ」。「陽炎(かぎろひ)」は春にかかる枕詞ですが、この歌では冬の晴れた寒い早朝、東空を彩る曙光のことと言われます。時代によって使われ方が変化したのかもしれないですね。

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