世代をこえて

なやらひの的に当屋の気合かな

今日は節分。

近くの八幡さんには伝統的な行事がある。
鬼打ち式である。
氏子の代表となる当屋衆が手製の弓を手に集まる。神事のハイライトは四方に一本ずつ矢をはなって鎮めた後、わずか二間先ほどの的に書かれた鬼という文字をめがけて、最長老が矢を打ち込むのである。
玩具のような弓矢で、しかも間近の的を射るにもエイとばかり真剣な気合いをかけるのが微笑ましい。
本殿は小さいながら古くからある社で、こうしたささやかな神事が世代を超えて受け継がれているのである。

“世代をこえて” への4件の返信

  1. 我が家はまだ家人が帰ってこないので豆まきはこれからです。
    当地では三年ぶりに国府宮の裸祭りが行われすごい熱気がテレビで放映されています。
    神男は三日間浄めのおこもりをして臨むそうです。

    1. 裸祭はニュースなどでよく見られますね。
      三日間身を浄めてというのは大変なことですね。
      二月堂のお水取りも、練行衆と呼ばれる僧侶が一か月近く民の幸福を願って行う修行で、これもまた8世紀以来脈々と継がれてきた行です。

  2. なやらひの的に当屋の気合かな

    「なやらい」がよく分からず、辞書を引くと「鬼はらい」→「鬼やらい」→「なやらい」、と。「鬼払い」なら高校まで住んでいた京都四条大宮の近くの壬生寺! 節分会には壬生狂言があり最後の崩落割りでは大歓声が上がったものです。ほだかさんの近くの八幡さんでは鬼追いの神事があるとは。好いですねぇ。旦那衆の意気込みが伝わる、楽しい句です。

    1. 京都は季語の宝庫です。壬生念仏、壬生踊、壬生狂言も季語。節分会でも開かれるんですね。
      羽織袴で玩具のような弓を絞るのが何とも可愛いものです。

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