虫の法悦

立ちのぼるカレーの匂ひかまどむし

かまどむし、すなわち竈馬(いとど)は鳴かないそうである。

今晩も、庭から、玄関から、勝手口から虫が賑やかだ。
空気も澄んできたせいか、カレーの匂いだっていつもよりさらに香しい。
早くに作ってあるカレーは、あとは温めるだけだから、台所も静か。

外の水栓に大きなコオロギのような虫がいて、これが全然鳴かないし、水を流しても逃げもしない。虫浄土といおうか、虫の天国といおうか、悟り澄ませたような、文字通り虫の法悦にでも浸っているようだ。不思議なこともあるもんだ。

“虫の法悦” への2件の返信

  1. 昨日の予想通り今朝は鱗雲が見られました。
    あの暑さが嘘のように朝晩は涼しくなりました。
    叢が少ないせいかあまり虫の声は聞こえません。

    昔々、子どもの頃夕方になると親が明日の農作業のために空を見上げながら雲の上り下りでお天気を予想していました。
    下りが晴れだったのか曇りだったのか記憶が薄いのですがおそらく雲の流れる方向で予想を立てたのではないでしょうか・・・

    1. 鰯雲は天気下りの兆候。
      こちらは浮かびませんでした。しばらく天気は持つのかな?
      自然とともに生きてこられた世代にとっては、天気の予想は死活問題にもつながる大事なことだったんでしょうね。
      現代人は天気どころか、危険予知にも鈍感になってしまっています。

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