天の川どれと分かたぬ星万朶
満天の星が近すぎると見失うことがある。
済みきった夜空を覆い尽くす星という星が輝きをともなって降るように頭上にあるときだ。
こういうときだから見えるはずだと探すのだが輪郭すらそれと分からない天の川。
そんなことを経験した蓼科に泊まった夜のことは忘れられない。
また、まったく隙間のない星の密度の前には、有名な星座さえ区別がつかなくなるものだ。
澄んだ空気にあると、ふだんは人の目にはとらえられないくらいの輝度の星すら輝きを増してしまうのだろう。
感度のいいレンズを持たずとも、いまは高精細のスマホであればうまく撮れるに違いない。
夕刊コラムの端っこに毎日「星の物語」なる記事が掲載されている。
天体のことが興味深く書かれているのでそれを参考に夜空を見上げれば珍しい星を見つけることができるかも知れない。
今日は夜八時ごろ夏の大三角が東の空に高く昇るとありました。
満天の星空ではかえって探すのが難しと言うのもわかるような気がします。
おりしも夕刊の新聞小説、辻村深月の「この夏の星を見る」の連載が今日完となったがこれも星の話であった。
星は秋の季語。
空が澄んで星がよりきれいに見えるからです。星月夜、星明かりなど星にちなむ言葉はいくつもありますね。
図星という言葉がありますが、あれは的の中心の点を星になぞらえたもので、まさに的中という意味でしょうか。
最近は空もきれいでなく、視力も落ちる一方で星を見上げるということもしなくなりました。