釣瓶落とし

駅ひとつ行く毎沈む秋陽かな

桜井からの帰りは大和八木経由で近鉄・田原本町線というローカル線で王寺町駅まで。

ちょうど盆地の真ん中を西北に横切るような形ですが、この線からは西側に二上山がよく見えるのです。
春分、秋分の頃は飛鳥から見ると夕陽は二上山に沈みます。
田原本町線は飛鳥よりはだいぶ北寄りですから、この時期夕陽は二上山と生駒山系の間に落ちてゆきます。
この日は夕陽が紅く染まってちょうど沈み行く時間だったのですが、各駅停車の電車が駅一つ進む毎にどんどん落ちてゆきます。もう「釣瓶落とし」を実感する季節なんですね。

“釣瓶落とし” への8件の返信

  1. 桜井、大和八木なぜか郷愁を誘う地です。
    二上山の夕陽、きれいでしょうね。
    この日の情景が目に浮かぶようです。
    以前、佑之氏の御本で二上山の夕陽を見たときもそう思いました。

    ましてやお好きな大津皇子を重ね合わせればほだかさんの思いはさらなるものでしょうね。
    共感できます。

    1. 桜井へは八木から宇治山田行き急行に乗ったのですが、ものすごく懐かしいものに思えました。伊勢中川へも一本ですからね。

      二上に沈む夕焼けというのはきれいですよ。
      今月下旬頃にはカメラ持って、昼間は稲渕の棚田、夕方は甘樫の丘からなんていいかもしれません。

      自宅からはちょうど北側にあたるので雌雄の山が重なって一つにしか見えません。だから飛鳥や桜井の辺りに行くとまるで山の形が違うので新鮮です。

  2. 大和盆地は盆地だから(当たり前)日の出も日の入りも山になるのですね。
    二上山の夕陽、きれいそうですね。「釣瓶落とし」も実感されることでしょう。
    そして翌朝大阪側の人は二上山からの朝陽を仰ぎ見る。思えば不思議なものですね。

    1. 大和盆地は大和川に沿って傾斜しています。ですから、飛鳥あたりからみる大和盆地というのは北や西へゆくほど低く見えてパノラマが雄大です。これは意外な発見でしたよ。これを実感するには甘樫の丘あたりからの眺めがお奨めです。

  3.   いい句ですね。
     近鉄田原本町線に乗ったことがないのですが、駅と駅の間が短いのでしょうね。
     夕日がずんずん落ちていく感じと列車の中からそれを眺めながら一駅また一駅と進んでいく描写の関わりが面白い。

    1. ありがとうございます。
      これを見たときは何とか句にしなければという思いが強かったのですが、できばえはまだまだ推敲が必要だと思います。

      沿線はちょうど盆地の中程で大きな建物も少ないので西、大阪方面がよく見えます。首が痛くなるほど窓にしがみついて見ていました。沈む寸前というのは太陽の動きってものすごく早く感じるものですね。

  4. 単に日没と言わず、”釣瓶落とし”とは実にきれいな表現ですね。一体誰が、いつ頃から使いだした表現なんでしょうね。日本語の美しさを感じさせます。
    お盆が過ぎてから、日没が早くなってきたように感じますが、ちなみに神奈川/横浜での本日9/10の日没時間は17:56で1カ月前の8/10が18:36でしたから、この1カ月で40分早まっています。1日で1分以上早まっている勘定になりますね。

    1. しかも、その釣瓶の夏は朝顔に捕られてもらい水、これもまたなんと風流なこと。

      奈良はそちらより15分ほど日の入りが遅いのですが、それでも随分はやく日が沈むようになってきたものです。

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