いつの世も

露の世や憤怒悲しき持国天

憤怒の眼に悲しみを宿しているような像。

持国天さんは白鳳展に出展された當麻寺のものに限らず、東大寺戒壇院ほかどこのものも憤怒の表情が露わである。
邪鬼がいなければあのような激しい憎悪を浮かべることもないだろうに、いつの世も心配事が絶えないということか。
なかでも、人間はいつも愚かなものである。

“いつの世も” への2件の返信

  1. お勧めに従って間近に見た東大寺戒壇院の四天王像が忘れられません。あれは天平ですかね。四隅を守る四天王に囲まれていると安心できるのでしょうね。

    1. 踏まれておる邪鬼が頼りなさそうなのが対照的で面白いですね。
      機会があれば、奈良の写真家・入江泰吉の「広目天」の写真を検索してみてください。ポスターなどによく採用されますが、顔をドアップしたもので、眼力がすごい迫力です。
      戒壇院の四天王像と同じ作者とされる新薬師寺の十二神将像、なかでも伐折羅大将像も出色。また奈良に来られることがあればお奨めです。新薬師寺のすぐ隣には入江泰吉を記念した写真美術館があり、戦後のなつかしい大和の風景が堪能できます。セットでどうぞ。
      入江泰吉記念奈良市写真美術館のリンクです。

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