秋野となって

放棄田の一枚ざわとゑのこ草

遠くから見るとまるで稲穂の波のようだが。

みごとに捨田の一枚がまるまる狗尾草に埋まっている。
尻尾はめいめいまちまちの方向に向いていて、草の根元ではさかんに虫が鳴いている。
ところどころには、去年の籾がこぼれたのだろうか、みすぼらしい稲も混じっているが、もう田とは言えず虫の原と言ってもいいかもしれない。これも秋野の一つと言えば格好良すぎるか。

たがて収穫が終わると発掘が始まり、来春にはまた昔のように田に戻る飛鳥の田のなかにはこのような一画もある。もしかすると、この冬の発掘対象になってるのかもしれないが。

“秋野となって” への4件の返信

  1. 狗尾草、ねこじゃらしの事なんですね。
    この前ねこじゃらしを取ってきて猫と遊んでやりました。
    本物なのに玩具のねこじゃらしほどには喜びませんでした。

    飛鳥の田んぼも収穫が終われば来春の田起こしまでの約半年余は発掘作業ですか。
    発掘後は又元通り収穫できる田んぼに戻るのでしょうかね。

    1. ねこじゃらしは確かにすぐに飽きますね。最近の猫は人の子と同様に、いかにも人工めいた玩具でないと興味が惹かれないかもしれません。

      ご案内した元の「槻の広場」では、毎冬一枚ずつ場所を変えて掘っています。苑池は春夏でも掘ってるようですが。これ次の年にはもう稲穂が垂れてますからね。手際の良さには驚きです。

  2. 久しぶりに書き込んでます。
    彼岸花の背景の写真ありがとう。
    我が団地周辺もあちこちに彼岸花が増えお買い物に遠回りしています。先日平林寺周辺を歩いてびっくり、ピンクやオレンジの彼岸花がありました。ちょっと興ざめ。自己主張の強い朱色がいい。好きかと聞かれれば好きとは答えない花ですが、この季節はやはり気になりいそいそ観に出掛けてしまいます。

    1. 白いのは見たことがありますが、ピンクもあるんですか。野で見るにはやはり紅でないと絵になりませんね。
      世代によって原風景が違ってくるんでしょうか?

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