水口の湿りわづかに落し水
盆地の田の早いところでは稲刈りが始まったようだ。
多くはこの週末で、来週中には大方は刈田になると思われる。
2週間ほど前には水口を切って水が落とされ、なかにはビニールの烏を吊したり、キラキラ光るテープを巡らせて鳥の害を防ごうというところもある。
詳しくは知らないが、最後の2週間ほど水を遮断することによって実入りを良くする効果があるのだろう。
水がほとんど落ちて田が乾き、ひび割れも生じてきているが、残り少なくなった水を追いかけてニナやザリガナが集まっているのを見かける。なかには用水、側溝にまで落ちた水に混じってニナが見られる。
このように水がすっかり落ちたとき、ザリガニやニナなどはいったいどこへ行って命を継ぐのか気になってならない。
今から稲刈りですか、改めてびっくりです。1ヶ月半違いますね。当地は穭田でちょっとした青田のようです。
田んぼの水の管理は大変なんでしょうね。お天道様が相手だから思うとおりにいかないでしょうし。
多すぎても、冷害や田畑冠水の憂き目。
人知ではいかんともしがたいものへの敬いや畏れ、祈りをささげるしかない人の弱さ。自然への謙虚な姿勢はこうしたものから養われてきたのでしょうか。
盆地の稲作りは歳時記の季節の通りです。今回の吟行句会ではこんな佳句が生まれました。
早稲、晩稲となると季語ですから中稲(なかて)をうまく使って、野分に辛うじて踏みとどまった稲田の風の道を表現しています。