雛壇を知らぬ公団育ちかな
我らが団地と言えば公団で、2DKが標準だった。
畳の部屋はあるものの、規格も団地サイズというものがあって京間、江戸間とは別に公団間とも言われ、若干狭めである。
公団2DKとなると子供が生まれれば大変窮屈なもので、それこそ雛壇など設えるスペースなどは無理であった。
雛飾りもおのずからコンパクトなものになり、男びな女びなのセットを箪笥などの上に置いたりして、いわば置物同然であった。
一戸建てに移ってからも、おひな様はそのままで、やがていつからともなく飾ることさえ忘れられている。
団地やマンションに住んだ経験がないのでちょっと憧れがあります。
老いると集合住宅のほうが何かと便利かもしれないと近頃思う様になっています。
それも街中の交通機関や文化施設の発達した所ね、贅沢な望みです。
明日は雛祭り、我が家は女子がいないので雛飾りはありません。
が、しかし唯一誕生日男が一人存在します。
この男、長い付き合いになりますが能書き,講釈、うん蓄が得意で時に耳をふさぎたくなるのであります。
駅、スーパー、病院、銀行、郵便局が近い。歳とともに必須条件でしょう。文化的暮らしはその次という感じでしょうか。
口の他、手も足も体もよく動くのならいいのじゃありませんか。