晩春

翳し見の古代瓦に風光る

表からは見えない。

本堂の横手に回り、振り返って大屋根に目をやれば目に入る。
飛鳥時代の瓦だ。馬子が創建した、最初の瓦屋根寺院・飛鳥寺にあったものを平城京遷都に際しここに移したのが元興寺である。
何度も修築されていろいろな時代の瓦がのっているとのことだが、飛鳥時代のもの200枚ほどがいまでも使われていて、しかも個々に焼きムラが出ていてなんとも味わいがある。
萩寺としても知られていて、その芽も伸び出して、いよいよ晩春の趣が深い。

“晩春” への2件の返信

  1. 下にある元興寺(2013年)の写真を見せていただきました。
    屋根のカーブ(曲線)が何とも素敵ですね。
    今日の句も好きです、古代瓦というのですか。
    飛鳥時代の瓦が今にして残っていると言うのもすごいですね。
    飛鳥寺の屋根の形はちょっと思い出せませんが、というか屋根まで見ていなかった気がします・・・

    1. 飛鳥寺は焼失したのを再建したので、瓦はそれほど古くはないでしょうね。飛鳥と言っても馬子の時代ですから、相当古いものです。家の近くに、飛鳥時代の窯跡が発見されて一部が展示されてます。
      当時は、瓦は寺院くらいにしか使われないので、平群氏氏寺あるいは法隆寺の瓦を焼いたとされてます。気の遠くなるような昔です。

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