音響空間

囀の竹林にあり見つからず

竹林というのはいい響きがする場所だ。

この中で、あるいは接するあたりで鳥が鳴くとほんとにいい響きに聞こえる。
そのうえ、竹林全体に響き渡るのでいったいどこで鳴いているのかさえ判然としなくなる。
節の間に空気をふくんだ反響体が乱立し、おまけに節の丸い形状が音を全方向に反射しあう効果もあって、竹林全体が格好の音響空間なのである。
声の主を見つけるのはあきらめて、囀りのオーケストラに耳を傾けることとする。

“音響空間” への2件の返信

  1. 素晴しい体験をされましたね。
    姿こそ見えないがさぞかし良い響きを聴かせてくれたことでしょう。

    以前にテレビのコマーシャルで竹林で弦楽器を弾く映像があったような気がします。
    竹は笛や笙など楽器にも使われているので音との相性は抜群と思います。
    私も竹林で自然のオーケストラを聴いてみたいものです。

    1. 奈良、とくに京都と接する北部は竹林が多く、そのほか古墳跡などにも多く見られます。
      京都南部は筍で有名ですし、奈良北部は茶筅の故郷。とは言っても実際には茶筅に使う竹材はよそから持ってくるようですが。
      ほとんが手入れもされず、荒れた竹林が目立ちます。
      いつもの散歩コースの乙女山古墳という帆立貝型古墳は近在の人たちの入会地となっていて、筍を採るために竹林に人手が入っているのは珍しいことです。
      荒れた竹林では音響効果もどうなんでしょうね。かえって雑音が目立ってしまうかもしれません。

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