首の皮一重の熟柿冴返る
とうとう最後の熟柿となった。
農道の脇に立派な柿の木があり、毎年実をいっぱいつけるのだが収穫しているところを見たことはない。
自分の身を支えきれなくなった熟柿が、落ちては下の径におびただしく散っていて足の踏み場もないくらいである。
この下を通るときはいつも早足で抜けるようにしているのだが、鳥が啄んでいる時に出くわすとおこぼれをもらいそうで、去って行くまで足を止めて待つ時間となる。
風はまだ冷たいが鳥たちの動きを見ていると飽きないものがある。
めざせ5000句。1年365句として15年。。。
首の皮一重の熟柿冴返る
とうとう最後の熟柿となった。
農道の脇に立派な柿の木があり、毎年実をいっぱいつけるのだが収穫しているところを見たことはない。
自分の身を支えきれなくなった熟柿が、落ちては下の径におびただしく散っていて足の踏み場もないくらいである。
この下を通るときはいつも早足で抜けるようにしているのだが、鳥が啄んでいる時に出くわすとおこぼれをもらいそうで、去って行くまで足を止めて待つ時間となる。
風はまだ冷たいが鳥たちの動きを見ていると飽きないものがある。
収穫されなかった熟柿が無残な姿を曝しているのを見ると何と勿体ないと思ってしまう。
餌に飢えた小鳥たちのお腹を満たせばこれも役立っているのかと多少は救われたりもする。
熟柿が満開の時はまさに「柿花火」という季語そのもので、大変美しいものです。これがすべて鳥たちの餌になって最後に落ちてゆく様もまた大いなる自然だと言えます。