指を染める

土筆野やミレーの農婦見るごとく

まだだった。

これで都合二回も空振りだ。
去年から目をつけておいたところはヨモギや茅の芽もまばらに、土筆に至っては全然顔を出してないのだった。
ゆえに、掲句はフィクションの世界である。
ただ、もしも期待通り生えてればそれこそ取り放題と言っていいくらいわさわさと顔を出すはずで、それこそつくしを摘む様は遠くから見ればまるで落ち穂拾いの絵をみるように採っても採っても尽きず、どんどんつぎ前に進んで行くようになるのではあるまいか。
明日からは弥生三月。
土筆の花粉で指が緑色に染まるのも近いだろう。

“指を染める” への2件の返信

  1. まだちょっと早いような気がします、当地でも全く見かけませんもの。
    昨年は一度も摘まなかったので今年こそは指が黒くなろうと是非あのほろ苦さを味わってみたいものです。

    ポカポカ陽気に気を良くして古筆切れのお稽古に、そういえば前回先生から初めて宿題が出された。
    変体仮名交じりの和歌を読むのはむずかしい、半分ぐらいしか読めなくて教室で三人でああでもないこうでもないと三人寄れば文殊の知恵ならぬどうにか意味が通じた。
    宿題を出した先生が出したことを忘れていて大笑い、こちらは四苦八苦と言うのに・・・
       くずし字の趣味の教室古筆切れ宿題半ば今日二月尽

    1. 古筆切という言葉を初めて知りました。裁断も同様に細切れにされると、たしかに元の読み、意味もわかりづらいでしょうね。

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