二物

飛ぶよりは駆けるが捷ききぎすかな

飛ぶのは上手ではないのかもしれない。

どういうわけか雉を目撃するのはいつも二足で走っている姿で、本人は真剣に逃げているつもりなだろうが、がに股で走る姿は滑稽そのもので毎回吹き出してしまう。むかしに流行ったコマーシャル、あのエリマキトカゲの爆走の姿にそっくりなのである。
考えてみれば、トカゲも鳥も恐竜の末裔だから、当たり前と言えば当たり前なのだが。
鳴かなければ撃たれずというが、どうにも雉はどんぐさそうでこれでは簡単に人間の餌食になってしまうと言っていい。
雄のあの優美な姿をもらった分だけ、ちゃんとプラマイゼロになって二物を与えられるものはそうはいないということだ。
ところで、大和川河原にもちゃんと雉が棲み着いていて、その大和川河原は今真っ黄色い西洋芥子菜の花で覆われている。

“二物” への2件の返信

  1. 雉の姿は実際には見たことがないかもしれない。
    イメージとしてあの雄の優美な姿がどこかに残されている。
    雉料理というのも大昔外国で食べた気がするが味さえもおぼえていない。
    雉と言えばケーンケーンぐらいかな?

    1. やはり里の鳥です。人の住む近くにいますので、ちょっと郊外の里山あたりを歩けば遭遇するかもしれません。こんなところに!という驚きも楽しいものです。

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