鯉の恋

乗込の鯉の腹みせ水叩く

いつもはあれ程岸辺に集まることはないが今日はちがった。

橋の上からもはっきりと分かるほど、芽吹き柳の木の陰の浅瀬で、なかには腹のやや赤いものもいて何匹もの鯉たちが体を激しくこすりつけ合うように泳いでいる。テレビなどでよく見る魚の産卵シーンが、今眼下で繰り広げられているようだ。
時々浅瀬を叩くように大きな水音をたてながら遡っていくものもいれば、腹を見せるようにひらを打ちながら体をくねらせているのも見える。
どれが雌だか雄だか、ちょっと離れた橋の上からでは判別はつかないが、間違いなく鯉たちの産卵風景なんだろう。

“鯉の恋” への9件の返信

  1. 鯉にも恋の季節がやってきたのですね。
    大きな魚ですから結構動きも激しいのでしょうね。

    最近釣り糸を垂れる人の姿が目立つようになりました。
    何を狙っているのかわかりませんが暖かさと共に釣り人の数が増えてきました。

    春の院展を観てきました。
    好きな田渕俊夫画伯が飛鳥川の絵を出展されていました。
    明日香の心象風景とのことで柔らかな淡い色彩が印象的でした。
    青山さんの先輩で津高出身の松本高明氏も「雨の池」の題で描かれておりました。
    池に雨粒の波紋が微妙に広がる絵でプロの画家の技術の高さに圧倒されました。

      1. そうなんです。この緑、草木や水に生命を与えており田渕ワールドの象徴のように私は思っています。
        明日香を取材した一連の風景にもこの色が見られます。
        「明日香栢森」も大和らしい好きな絵の一つです。
        最近の院展はおっしゃるように斬新でモダンな画法も多いように感じます。

  2. 胎動の春、迫力ある光景ですね。私も見たことあります。
    「乗っ込み」と言うんですか、語音的にも勢いある言葉で、雄が雌に突っかけていく・乗っかっていく感じ。面白い季語ですね。

    1. 浅瀬に乗り込んでくるので「乗っ込み」だと思うんですが、乗込鯛、乗込鮒などが季語になってます。乗込鯉というのはあまり聞かないんですが、「乗っ込み」自体が春のことなんでまあいいかと。

  3. 鯉の産卵風景を自然の中で見られるなんてすばらしいね。
    よくTV放送で鮭が川を遡上して雄と雌が共同で産卵する様子を見たことがありますが、それに似通ったものなのかな。
    通常は大きな池等で鯉を見かけるけど、水が濁っていたりして産卵している様子はなかなか見れないのではないかな。
    昨日コメントしたドングリだけど形状をもとに種類を調べてみたら、おそらく落葉樹系のクヌギとナラガシワ、常緑系のマテバシイだと思うね。うまく育ってくれるといいのだけどね。

    1. Masaruさま、初めまして。きっと上手く育ちますよ。
      我が家の庭の棒樫から落ちたどんぐりが 芽を出し今や孫の背丈を越えるまでに育っています。
      今、若葉がふさふさと親子樫で美しい姿を見せてくれています。

      1. skyblueさま
        励ましのお言葉ありがとうございました。
        いつもこのブログでの俳句仲間の皆さまのコメントを拝見させていただいております。
        私は俳句の心得はありませんが、昨年8月にhodaka君とのメールのやりとりの中で、このブログのことを紹介され、雑感等思いつくままコメントさせていただいていおります。
        皆さまの邪魔にならない程度に参加させていただきますのでよろしくお願いいたします。

    2. 鮭の産卵風景に似ています。深くはない大和川の光景なので橋の上からでも見えるんでしょうね。ふだんは川のあちこちに散らばっているのが、岸辺に寄り集まると大変な数がいることが分かります。

      団栗はそれぞれ大きい木になるからいい庭を作ってくれるかも。

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