法華寺

雛壇の媼の白髪豊かなる

今月の吟行地は光明皇后創建の法華寺

総国分尼寺として建てられ、以来由緒ある門跡尼寺として代々今日に至るのであるが、ちょうどこの時期歴代の門跡が拝領した雛や雛調度の数々が公開されている。ほかにも皇后が千人の垢を流したと伝わる「唐風呂」や、「十一面観音」さん、滝口入道との悲恋のあげく当寺にこもって経をあげたとされる「横笛堂」などで有名なお寺。庭園も椿が咲いているということで句材は限りなくあるのであるが。。。

“法華寺” への4件の返信

  1. 由緒あるお寺なのですね。

    平家物語に滝口入道と横笛の出家の和歌があります。
    そるまではうらみしかどもあずさ弓まことの道にいるぞうれしき(入道贈歌)
    そるとてもなにかうらみむあずさ弓ひきとどむべきこころならねば(横笛返歌
    横笛はその思ひのつもりにや、奈良の法花寺にありけるが、いくほどもなくて遂にはかなくなりにけり。とあります
    悲しい恋のお話を椿が見守っているようです・・・

    1. いかにも門跡尼寺らしい、気品にあふれたお寺です。建物に威圧感がなくゆったり拝観できます。不比等の邸宅跡ですから、かつては相当広い境内だったようですが、今は町の名前にその名残を見ることができます。
      高山樗牛の小説は若い頃に読んだような記憶があるのですが、こちらで懐かしいものに出会ったような気がしましたよ。

  2. 国分寺に対しての国分尼寺ですか。尼寺だけに雛人形なんでしょうね。横笛にも反応してしまいます。いい句が詠めたことでしょう。。。

    1. 古代雛は歴代天皇・皇后から拝領したという逸品が並んでいます。とくに目を瞠るのは雛の調度品。瑪瑙細工など贅をこらしつつも嫌みがなくほんとに品がよろしい。
      こまやかな観察が必要な雛の句はどうも苦手で、もっぱら周囲の様子を詠むしかできませんでした。

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