春の大潮

春潮の根掛かり多き沈(しも)りかな

「沈り」とは沈み根のことである。

春の潮は満ち引きの差が大きいので、干潮時普段は見えない岩礁がこのときだけは頭を出すことがある。複雑な岩礁帯こそ魚が集まるポイントなので、その間を縫って仕掛けを投入するのだが、スペースがどうしても狭められるので「根掛かり」と言って仕掛けが岩礁に引っかかってしまう確率がどうしても高くなる。
無理して干潮時に釣らずとも満潮時にすればいいじゃないかというご指摘はごもっともだが、満潮時は満潮時で問題も多い。春の大潮時は気がつかずにいると、岩礁にひとり取り残されてしまうなどの危険性もあるのだ。

“春の大潮” への2件の返信

  1. 春になると干満の差が激しくなるって知りませんでした。季節的要因があるのでしょうか。海辺に住んでた時は潮のことなじみがありましたが今はもうめったに海を見ませんからねぇ。

    1. 近年の報告によると、春秋より夏冬のほうが干満差が大きいそうですが、昔から「彼岸潮」とも言われていて季語「春潮」も踏襲したものですね。ゴールデンウィークにかけて潮干狩りの好機とされるのも、待ちわびた春の到来、貝の旬とも関係がありそうです。

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