市民權

焼酎と肉を少しの大往生
焼酎のたかが一合預けおく
焼酎のボトルキープの世となれり
市民權得て焼酎の銀座にも
預けおく焼酎棚の馴染みの名

暑いさなか、健啖にして長生き。

おまけに肉と酒は欠かさずという元気なご老人、とくにご婦人にお会いすると、とてもじゃないが敵わないという気がしてくる。
酒は長寿の秘訣とされるが、生きながらえてなお元気。病などつけいる隙もなく、最期はもう老衰死しか待ってないだろうという気さえしてくる。
その酒のなかでも、焼酎はかつてガテン系、肉体労働者の飲み物とされていた。とくに、芋焼酎の独特の臭いがあって、まいど飲んでると息さえ臭いとか、「焼酎焼け」といって顔が赤黒く見えるようになるとか、飲まぬ者から敬遠されていたものである。
ところが、メーカーの努力で商品改良がすすみ臭いを少なくしたり、マーケティングが効を奏して健康にもいいとかされて、今では高級クラブでもボトルキープされるほどで隔世の感が深い。
元気なうちは日本酒、ビール、ウィスキー、ワインなんでもござれと浴びるほど飲んでいても、酒量が落ちてきたり、ドクター制限があったりして、焼酎の水割りに落ち着いてきた御仁は多い。決してうまい酒とは言えず、ようするに最低限酔えたり、宴席気分にひたれる、あるいは酒席で適当にお茶を濁す場合に重宝することなどが支持されている要因ではないかと思うのだが。
飲兵衛現役が、あの安い焼酎でさえ飲み残してボトルキープするなど、いささかセコイ感じがしないでもないが、店のサービスも世に連れである。

“市民權” への4件の返信

  1. 実家のお隣が酒屋さんでした。
    夕方(真昼間からの人も有り)になると常連のおじさんが店で立ち飲みするのである。
    赤ら顔で酒臭い息を吐きながらクダをまく。
    余り良いイメージではなかった。
    我が家は祖父をはじめ皆が甘党であった。

    最近は若いお嬢さんがお洒落に飲んでいるようだ。
    焼酎は安価だと思っていたが良いものは結構するみたい。
    ちなみに我が孫娘も焼酎党だという。
    連れ合いは血糖値が高めなので最近ビールから焼酎になった次第・・・

    1. 昼間の酒は、当の本人からすれば「ざまあみろ」という心境でしょうが、傍から見ると格好いいものではない。

      和食に合わせてうまい酒は、やっぱり清酒の右に出るものはない。いい清酒を飲んだら、もうほかの酒はどうでもいいくらい。あまたある銘柄から自分好みを見つける楽しみも何とも言えない。

  2.  最近のワイン生産量は温暖化のため産地が変化している模様。今や生産量では甲府よりも塩尻とのこと。それも、ききょうガ原よりもやや標高の高い小野あたりとか。地元のご尽の言だけに多少割り引く必要があるにしても、十分うなづけるお話。いつまでも美味しいお酒が潤沢に、しかも適正価格で提供されれば当方としては言うことなし。(信州松本お土産話)

    1. 植物の南限地前線が北へ上がっているのは間違いではないでしょうね。林檎もサクランボもブドウもやがて北海道だとは睨んでるんですが。
      某外国資本が北海道の土地を買い漁っているとは噂に聞きますが、先行投資なんでしょうか。

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