すべて世は事も無し

麦秋やふいに畑に鳥落ちる

小津の映画の光景はもうない。

かろうじてある一画だけが残されているが、残念ながら三輪山の裾は人家がたてこんで、三輪山を借景としたふるき大和の風景はもう望めないのである。
句友といっしょに眺めていると、たまたま目の先に降りてくる鳥影がある。雲雀だ。絵に描いた通りにである。
直接巣のそばには降りないと聞いているが、まずはあのあたりに巣があるのだろう。
一羽は相変わらず頭上で名告りをあげている。

“すべて世は事も無し” への5件の返信

  1. 以前に「麦の秋」と言うから秋のことだと勘違いし、田舎育ちの私としては大変恥ずかしいことである。
    稲と違い麦が黄色く実るのは初夏の頃なのである。
    子どもの頃からごく普通に見慣れた身近な風景であるのに文字に惑わされた。

    松阪市には小津安二郎青春館があり市の奥地、飯高方面には小津が教鞭をとったゆかりの地や資料館もあるとの事。
    三重を出てから55年、当地での暮らしのほうが長くなりまだまだ知らない三重がいっぱいありそうである。
    機会があれば一度は訪れたい地でもある

    1. まずは飯高の道の駅を目指してください。
      そして、うまい蕎麦と、日帰り温泉で心身をリラックスさせてから、すぐ近くの記念館を訪れると丁寧に案内していただけますよ。

  2. 今まさに麦秋ですね。近くには麦畑がないのでピンと来ないのですが偶々昨日群馬~栃木をドライブしてて一面の麦畑に出くわしびっくりしました。雲雀も鳴いてました。連ドラ主題歌の「麦の歌」を思い出しました。

    ・・・ウチの句会今月のお題「麦」がなかなかうまくいきません・・・

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