鮎の苔また攫はるる梅雨出水
大和川がまたあふれそうである。
こんな日に出歩きたくないが、医院への送迎で川に沿った国道を走らざるをえないのである。
いつもは低くゆったりと流れている川が、恐ろしいほどの高さに泥流がさかまいている。
国道沿いの店などは、入り口に土嚢を用意しているのなどは、いくども洪水に泣かされてきた知恵でもあろうか。
昨夜は街の有線で避難勧告の放送が何度か流れ、そのたびに目が覚めた。
ここは、川からは遠く水害の恐れは全くないのであるが、川に近く住む人たちの不安は想像にあまりある。
先日、苔の順調な生育を願う鮎師のことを書いたが、吉野川もまたいつもの清流が濁流に変わり果てているのだろう。
テレビで見る四国や京都の川の濁流の映像は東海豪雨の恐怖を思い出します。
これだけ降り続けるのも珍しいですね。
昨日、今日と長雨のためコインランドリーへ。
部屋干しで昨日の吸着盤ではないけどこれ以上の不快感は免れたい。
10台以上の乾燥機は全部塞がっていて10分待ち、二回ほど乾燥機にかけて気持ちの良い仕上がりになった。
思いがけないことに男性が多い。
乾いた洗濯物をせっせと手際よく畳んでいる若いパパがいた。
傍らで我が連れ合いはぼおっ~と立っている。
チコちゃんじゃないけど「ぼおっと立ってんじゃないよタオルぐらいたためるでしょ!!」と思わず言ってしまった。
チコちゃんのサブタイトルは、
Don’t sleep thru life.
毎日昼寝の惰眠を貪っている身には堪えます。
鮎の苔また攫はるる梅雨出水
梅雨出水くらいにしてもらいたいものですね。
この調子だと鮎の命はおろか人様の命まで脅かされます。
7月7日の七夕さまはいったいどこへ行かれたのでしょう。
牽牛と織女伝説を語る雰囲気でないにしろ、せめてこの日にちなんだお話でも。
そうです。彼のグスタフ・マーラーがこの日に生まれております。
交響曲第5番というより、第4楽章のアダージェットと言えばもうお分かりでしょう。彼の名監督ヴィスコンティの映画「ベニスに死す」で一躍有名になりましたね。
そして新婚時代の幸福の絶頂にあったマーラーのエッセンスを堪能しましょう。
今宵はこの癒しの音楽とともに眠りに就くことに致します。
マーラーと言えば「巨人」。しか知らないクラシック音痴です。そうですか、彼には何やら難解なイメージが強かったのですが、そんなロマンチックな曲があるんですね。
新暦の七夕にはどう考えても星というイメージがありませんね。しかし、この大雨が早く引くようにとはお祈りできます。