こだくさん

軽鳧の子の夏毛もてども親を追ふ

鄙は三羽だけに減ったようである。

それでも残った子たちは2ヶ月くらいたったろうか、羽根も雛のそれから親の色となってきてちょっと見には見分けが付かないが、密着して親の後を蹤きゆくさまはやはりまだ子供である。
平群川はふだんは水量も多くないが、田植の時期はこれをせき止めてまるで小さなダムのようにして満々とたたえている。この水がはる季節は、カルガモの子育てにもちょうどいいようだ。
このまま親とは一緒に過ごし、兄弟はその後も行動をともにする。カルガモの子育てはよその子には大変厳しいから、なかま同士で次の子育ても助け合わなければならない。だから、兄弟は多い方がいいのである。
せっかく10羽以上生んでも、子育ての下手なお母さんだと次々に子供を亡くしてしまう。そういった子育ての上手い下手というのも子供の頃からの環境に影響されるのは言うまでもない。

“こだくさん” への4件の返信

  1. 映像ではカルガモの親子が街の道路を横断する姿を見かけますが実際には見たことがありません。
    唯一、上高地で見たきりでこの辺りでも田舎でも先ず見かけません。
    生息する場所が特定されているのでしょうか?

    1. カルガモは留鳥ですので、沼・川・池などに葦辺などあれば生息していると思います。全くのコンクリート護岸なら餌がありませんので難しいでしょう。

  2. 軽鳧の子の夏毛もてども親を追ふ

    まず、句意より「軽鳧」と言う漢字に目がくらみました。「季語ですから」と軽くいなされそうですが、本当に、良くまぁ、こういう文字を引っ張って来れますね。
    平群川。 Google-Mapでは、平群川と言う川は無く、上流の生駒川も、中流の平群川も、み~んな竜田川ってなっています。同じ大和川に注ぐ川なのに、富雄川は自動車道に沿っているため風情も何も無くなりましたが、平群川はカルガモが子育てする川で頑張っているんですね。

    1. 生駒市南から平群谷を南北に流れ、大和川に合流するまでを正式には竜田川と言います。
      しかし、竜田にこだわる私としては竜田川は大和川の古名。大阪になだれ込んでゆく竜田の辺りをそのように称していたのです。歌枕の竜田は具体的な場所や川を指すのではなく、あの竜田辺りの川と言うことでしょう。
      実質平群谷を流れる川を竜田川と呼ぶのは抵抗があるのです。

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