熟るるまで満を持したるメロン切る
鳥取に旨いものあり。
砂の恵みがもたらした砂丘辣韮はつとに知られているが、同じく砂州が発達した弓ヶ浜半島の葱も特産と聞く。
地域的には東から鳥取、倉吉、米子と隔てられて風土文化もそれぞれ特徴があるらしいが、今いただいているのは真ん中の倉吉地区のメロンである。桃など果樹の名産地でもあるということを知った。
このブログにもときおりコメントをくれるH君が、毎年律儀に贈ってくれる玉はこれ以上はないと言うくらい大玉である。
老夫婦二人だけだから、いっぺんに食べきれるものではなく、一個を何日かかけてはいただくのだが、これが日を置けば置くほど甘くなる。
鳥取とくれば大山、砂丘を思い浮かべる向きが多かろうが、実はこうした果樹や野菜に特化した強みがあり、カレイなど海の幸ももちろん特産である。
海無し県に住むものとしてはうらやましくてならないのである。
鳥取と言えば昔、お隣さんの実家が鳥取で旅館を営んでいた。
その頃はまだ20世紀梨が高級品で毎年おすそ分けをいただいた。
また知り合いはフォーシーズンという通販の会社から旬の魚を毎月取り寄せている。
山陰の目立たない地方であるが海の幸、山の幸が豊富である。
そうでした。二十世紀なども特産でしたね。
知事さんが「砂場はあるけどスタバはない」と注目を浴びました。知られざる名産、特産が多いんですよ。今はスタバもあるらしいですが。
熟るるまで満を持したるメロン切る
句とは関係が無いんですが、鳥取・島根の過疎化は凄いです。数年前、足立美術館に行ったのですが、安来駅に降りたら歓迎の踊りチームが駅前に迎えてくれましたが、その後ろの駅前通りには人影がまるでなく、ビックリしたことを覚えています。青森、岩手もそうです。TVで、コロナ感染者数が発表される時、この4県の感染者数があまりにも少ないので、毎回、「頑張れ!頑張れ!感染者よ、い出よ!と応援(?)していました。
スペイン風邪にしても、ペストにしても、昔の人は「密集」「接触」するところに発生する病気ということは気がつきませんでした。
ですから過疎地というのはそういう大規模な感染症から守られてきたとも言えるかもしれません。
新大陸の原住民がヨーロッパの征服者からもたらされた梅毒に席巻されたという話は有名ですが、純粋なものほど邪悪や汚染には弱いものです。
奈良の大部分を占める山地の集落も風前の灯火ですが、余計なものが入り込みにくいという意味で、意外に生き残れる可能性を残しているかもしれませんよ。