元興寺

萩若葉揺るるにまかす古刹かな

萩若葉揺るるに任せ元興寺

僧房を取り巻く萩の若葉かな

元興寺極楽院の萩若葉

今日は奈良公園でまほろぼ句会。

この時期の奈良公園と言えば鹿苑で子鹿が公開されており、運良くば誕生の瞬間にも立ち会えるんだけど、あえて元興寺で粘ってみた。

元興寺というのは飛鳥寺を移築して造られた大変古い歴史をもつ寺で、平安時代の前期までは南都七大寺のなかでは東大寺に次ぐナンバーツーの位置づけをされ大変隆盛を誇った寺である。その寺域はいまの「ならまち」をすっぽり包み込むほど広大なものだったが、興福寺などのように有力な貴族の後ろ盾をもたない元興寺はやがて衰退し、今ではかつての僧房・極楽坊など一部だけがかろうじて往時を偲ぶよすがとなってしまった。

国宝に指定されている本堂(写真)や禅堂(本堂の奥)の瓦は、飛鳥寺を建立する際百済から遣わされた瓦博士によってもたらされた技術で焼かれたものがそのまま再利用されており、いわば日本最初の瓦である。さらに極楽院は萩の寺ともいえ、いまはその若葉が建物の四周を取り巻くようにして風に揺れている。

“元興寺” への2件の返信

  1. 昔興隆誇ったを元興寺ですね。改めて昨年のブログも復習させてもらいました。
    萩若葉が僧坊を囲んでいるということは8月頃には満開の萩できれいなんでしょうね。

    1. その通りです。極楽院へは初秋に行けば、境内の白い砂利、白い萩、これらが建物といいコントラストを見せてくれるでしょう。ここでは必ず飛鳥瓦を見てくださいね。

      閑話休題
      奈良市内に飛鳥小学校というのがあって何故なんだろうなという疑問が解けました。飛鳥の飛鳥寺を移築してきた元興寺ですので、ここは「平城の飛鳥」とされています。そこに建てられたのが飛鳥小学校で、今の移転した飛鳥小の発祥地にあたるわけです。
      http://www.hodaka.org/?attachment_id=3554

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