鷭の子は雛の弟妹育てもし
いわゆるヘルパーさんである。
ライオンだったか、完全に大人になりきれない雌ライオンが弟や妹の面倒を見るという話を聞く。それと同じように、年に3度くらい繁殖する鷭ではすべてが親離れするまえに次の子を産んでしまうため、親離れしきれなかった育ちの遅い子が2番目、あるいは3番目の雛の面倒をみるのである。
鷭の子は真っ黒な羽毛に包まれて真ん丸をしている。手羽もまだ十分でないのが顔の横でまるで耳のように動かしているだけでもとてもかわいいのだが、ヘルパーさんが細かくちぎった餌を口移しで食べさせたり、それをまた雛たちがねだるようにヘルパーさんにまとわりつくさまは見ていても飽きないものがある。