38.8度

夏海のはての岬の暑気まとふ

昨日結婚式に出るため葉山に行った。

国道134号線の長者ヶ岬から南に向けて数キロの海岸線はいつ来ても「海に来たなあ」という思いを強くするが、この海岸通りといってもいいところに式場があった。
その四階建てのルーフデッキで誓いの儀式を行うのが売りで、しかも戒壇にみたてた背景は海となっているので、相模湾がまるで足元から広がるようによく見える。炎天の下で誓いの儀式をやるものだから熱中症予防で冷却剤を渡されての式であるが、海からは潮風がふきあがり、その風に乗るのか頭のうえを鳶が舞いうというなんとも珍しい趣向であった。

夏の暑気をはらんで水平線は見えないし、会場の右手は長者ヶ岬がさえぎってさらにその先は見えない。遠目がきかない典型的な夏の日だったが、披露宴が始まって間もなく、ふいと視界がひらけ左の三浦半島につながるような形で城ヶ島がみえる瞬間があったが、やがてまた見えなくなった。

夏霞ときに引き退き遠岬

新幹線で上っているとき、伊吹山が頭には夏雲を冠り、全体がまるで回りの暑気をすべて集めたように霞んでいたのが印象的だったが、下りの新幹線でこの日、東近江市で38.8度を記録したというニュース電光板を流れたときは「やはり」と思うのだった。

“38.8度” への2件の返信

  1. 全国津々浦々、猛暑日の数日。熱中症で運ばれる人の数もすごい。
    さすがの田舎も身の置き所がないような気も狂わんばかりの暑さ・・・

    夕べの涼しさは息を吹き返したような心地でした。

    1. 昨夜は久しぶりにエアコンのお世話にならずにすみましたね。
      今日も、ただいま湿度57%、気温27.7度。秋の気配すら感じる朝です。

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