形の妙

がくばなの粒の星屑散らしたる
がくばなの粒寄りあうて小銀河

紫陽花の別名をテマリバナとも言われるように、いわゆる丸い紫陽花は花が退化して花序ばかりになったものを言う。

紫陽花曼荼羅

もとは、地味で目立たない花の粒々が集まっていて、周りを額のように花序が取り囲むので額紫陽花と呼ばれているものだ。日本各地の山などには自然に生えているものだけでもかなりの種類があるが、シーボルトがこの一つを持ち帰り西欧で大変人気になったと聞く。
今では里帰りした花などつぎつぎと新種が生まれ、大変豪華な鉢が店先に並んでいる。

形をみれば大きな手まりのような豪華な紫陽花に軍配があがるだろうが、どちらが好きかと聞かれたらやはり形の変化に妙のある額紫陽花と答えたい。小さな星が集まり、それを花序の惑星が囲んでいるようにも見えてちょっとした小宇宙、小銀河を思わせる。

“形の妙” への6件の返信

  1. 昔ながらのてまり形もいいですが最近は額紫陽花の種類が豊富ですね。
    向こう三軒両隣、それぞれ種類の異なる紫陽花を毎朝楽しませて貰っています。
    我が家自慢のダンスパーティ(ピンク)はフォークダンスのサークルを思い出させます。
    写真と色は似ていますが花の形がもう少しシャープな感じです。

    1. そうですか、額紫陽花の種類が増えてますか。
      有名なところの紫陽花はほとんどが手まり形ですよね。もう少しガクも混ぜて日本らしさを演出すれば、もっと素晴らしい場所になると思うんですが。
      東京西郊にある薬師池公園には、日本各地の原産とも言えるようなガクを植樹していい雰囲気で大好きでこの時期よく行ったものです。吟行などにはぴったりかも。

  2. 紫陽花、当地も見ごろで、あちこちに涼しげな色で咲いています。
    「小銀河」を感じさせるものもあります。「墨田の花火」と名付けられたものもあります。
    梅雨入り間近です。
    ヒヨドリの雛が先日無事に巣立って(一羽はいったん近くの高めの木の枝に止まったあと、怖いのか次に飛べなくてピーピー鳴き続け、親鳥が心配そうに周りを飛んだり、雛の横に止まったりしていました。)私も安心しました。
    雛が巣立ったので、今年は梅の実が収穫できました。
    30個ほどですが、大きくて立派な梅です。梅酒にしました。

    1. 額紫陽花は花火に似たところがありますね。句に詠むには季重なりなのであきらめましたが。「天の川」は季語で、ただの「銀河」は季語でない。「冬銀河」は季語。面白いものです。

      やっぱり梅酒になりましたか。梅干しにするには少なすぎますものね。いずれにしても、雛も無事巣立ち、秋にはうまい梅酒。「世は並べて事も無く」が実は一番いいのです。

  3. 額紫陽花、色んなものがありますね。紫陽花か額紫陽花か、好みでしょうが私も最近は額紫陽花もいいなあと思うようになりました。

    薬師池公園、面白そうですね。一度行ってみたいです。

    1. 春は梅、夏は花菖蒲、古代ハスで知られてますが、意外に紫陽花園がいいんですよ。こぢんまりとしてますが谷戸の斜面に沿ってるので立体感があります。
      近くにはダリア園、カタクリの里などもあり、多摩の里山の雰囲気も漂ってます。
      昼は小田急・鶴川駅からですが武相荘がいいかも。
      二三女宅の沿線ですので吟行も。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください