信貴山縁起絵巻展へ

ツーショットぬっと割り込み袋角

帽子の色からすみれ組さん、たんぽぽ組さんの幼稚園児。黄キャップ、青キャップの小学生。

幼稚園児と小学生の列が併走するように登大路を上ってゆく。
その先の奈良国立博物館では、この週末で「信貴山縁起絵巻展」が終了するという。全三巻同時に見られる機会は当分ないだろうからと、今日の涼しい日を待って出かけた。

あらかじめテレビ放送があったのでよけい興味がそそられたのは、当時考えられる一級レベルの絵で、これだけの腕を持つ絵師に思うたけの腕を振るわせることができたのは上流社会の者に限られ、それは当時のトップ権力者(後白河)に他ならないだろうと聞いたことである。
そんなことを頭の中に入れて拝見していると、随所に人間らしい従者、庶民が生き生き、伸び伸びと描かれていることから、時代の自由闊達な空気も感じ取ることができるのだった。

見終わって外へ出ると、博物館前の鹿たちは煎餅をたっぷりと食べたせいか実にのんびりとしていて、観光客の持つ案内図を奪ったりの悪戯をする余裕も。袋角はすでに十センチほどに伸びて、二叉に別かれかけたものも。

“信貴山縁起絵巻展へ” への4件の返信

  1. 日本三大絵巻のひとつだそうですね。
    全三巻同時公開、全長35メートルもあるとか。
    さぞや見ごたえがあったことでしょう。
    やはり道長台頭の時代ですか。

    時あたかも修学旅行や観光客のおかげで満腹の鹿さんたちものんびりムードで散歩ですか。
    私もおにぎりを頬張りながらパンフを見ていたらいきなり後ろから奪い取られたことがありました。
    そのパンフを鹿から取り上げる係員さんも忙しそうでした。

    1. このたび数年掛けて完成した復元絵図の展示もありました。おそらく高価であった「青」がふんだんに使われていて、道長後援説も素直にうなずくことができました。

  2. 信貴山ってほだかさんがいつも見上げてる山ですよね。そりゃあ見がいがあったというものでしょう。源氏物語絵巻もそのように残っていればよかったのですが。残念です。

    1. 命蓮という中興の祖のエピソード中心の絵巻です。信貴山にいながらにして醍醐帝の病を治した話、強突くな長者の米倉を信貴山に飛ばした話など、上人の法力を描いたものです。

      後援は道長というのは間違いで、後白河が正しいようでした。12世紀の作ですもんね。申し訳ありませんでした。

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