天国から地獄へ

滴りの唐檜の針にことごとく
ダムいくつトンネルいくつ山滴る

目的地まであと10キロほどで雨に遭った。

その雨もすぐに止んで、周りの峰から雲が湧いている。高山性の高い木もすっかり洗われて緑の葉が瑞々しい。
下界があまりにも暑いので、あそこなら涼しいかもということで大台ヶ原ビジネスセンターまで出かけた。自宅から約90キロ、時間にして2時間半ほど。川上村と上北山村の境にある伯母峰トンネル手前で分岐して、大台ヶ原ドライブウェイを上るルートだ。
ずっと登りの道だが、サイクリストが多いのには驚いた。9月の休日一日を通行止めにして、ヒルクライム大台ヶ原が行われるそうだが、正気の沙汰とは思えないほどの勾配、そして距離である。
聞けば上北山村の道の駅から2時間以上かけて登ってきたと聞いた。相当な強者でないと見受けた。
終点のビジネスセンターは駐車場も広く、サイクリストのほかハイカーもいれば、登山客も、そして我々のような涼を求めてやったきた軟弱派も。約1600メートルの台地は気温20度で、日陰で風に当たっていると寒いくらいだ。周辺を2,3時間で散策するルートがあるらしいが、ざるそばをいただいて、展示物などを見学したあと下山となる。

盆地は夕方4時と言えど気温38度。気温差18度の灼熱地獄に一気に落とされてしまった。

“天国から地獄へ” への2件の返信

  1. まさに天国から地獄ですね。
    数年前、大台ケ原ハイキングツアーを申し込んだのですが体調不良でキャンセルした経験があります。
    一度は行ってみたい所であるが又の機会を待ちたい。

    私の身近な涼は例のごとくスクリーン。
    往年の名優ロバート・レッドフォードに逢いに行った。
    珍しく予告編もコマーシャルもタイトルもキャストもなく、いきなり爺さんのアップで始まった。
    数秒間ロバートとは気付かずに見ていた。
    2015年制作、アメリカ映画「ロング・トレイル」である。
    ロバートもいいお爺さんになった。
    ロバートよりもアパラチアの自然に魅せられた。

    1. 「明日に向って撃て!」のR.レッドフォードですね。今も俳優やってるんですか。

      大台ヶ原ドライブウェイは33、4年くらい昔、終点まで行かず引き返したことがあって、いつかリベンジをと思っていたら意外に近いことを知ったので思い切って出かけてみました。
      標高の一番高い日の出ヶ岳往復程度なら、ハイキング感覚で1時間ほどだと聞いたので今度は紅葉の頃に行ってみたいと思いました。北に台高山地、西に大峯の山々、南に熊野の山襞。上の方はドライブウェイというより稜線を走るスカイラインという感じです。

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