佐多岬

伊予にまた地震の報ある二月かな

心配される中央構造線近辺に震度四の地震があった。

震源地は能登よりなお狭い佐多岬の根っこ部分。先端には伊方原発がある。
ここが被害を受けると能登以上に行き場がないだけに、手の施しようがないほど悲惨な結果になりはしないかと怖れるのである。
ここには熊本・大分地震の延長線上となる構造線が伸びていて、四国の背骨を貫き紀ノ川、吉野川を経て伊勢、渥美、浜松へとつづく。
四国はしばらく大きな地震がない空白地帯で、南海トラフ地震に先立って地震発生が心配されるエリアである。
先日も南宇和で地震があったばかりである。
背筋の寒さがいっそう募る二月である。

つづく零下

種芋に湯婆抱かせ二月かな

今日がこの冬一番寒いと感じた。

外水栓が今冬初めて凍るし、残った大根の葉っぱも完全に凍っている。萎びてないところをみると、糖分を高くして備えているにちがいない。食べたらきっと甘いにちがいないとすべて抜いてみた。
この先気象条件がどうなるかまったく油断ならないなかにあって、たしかにジャガイモの芽出しも足踏みをしているようである。日中は六度しか上がらず、夜は室内でも十度行くかどうか。そこで押し入れから一度も使ったことのない湯湯婆を出してきて、夜は種芋に抱かせるようにして発泡スチロールの箱で保温することにした。
明日も零下二度の予報。夏野菜の仕込みが近いが、苗作りからして前途多難である。

句会中止

これよりの句会中止に二月尽

本降りの雨で閏二月が終わる。

考えてみれば今年は雪のちらつきもまだ見ていない。このままでは春の異変が起きなければ雪なき年となるかもしれない。
いつもなら暮れのうちにスノータイヤに替えるところ、作業も面倒なことからノーマルタイヤで済ませてしまった。
仮に雪が降ったとしても今年は無理に外出することは避けたい事情もあるし、時に応じて行動すればいい。
三月の句会は中止となったし、日々独吟の日が続きそうである。

変わり目

腹据えて決めねばならず二月尽

明日からは年度末の月。

仕事を持つ人にとっては決算が、持たぬ人も新年度を期してあらたな変化に臨もうとしているかもしれない。また、冬が終わって春になったことは感覚的に体が知覚していようし、自ずと心も次のステージに向かっているであろう。

とりわけ人生の大きな岐路にたっている人にとっては、この3月は生涯忘れることのできないものになるに違いない。