上流へみなの口開け五月鯉
今日は北風だったようだ。
というのは、平群谷を南北に流れる竜田川(私は平群川だと言っている)の堤防沿いに毎年何旒もの鯉幟がひるがえるのであるが、それがみな見事に北の生駒方向、つまり上流に向いていたからだ。
それは、まるで上流から何かいいものが流れてくるのを待つ鯉の群みたいで滑稽さを誘ったのである。
毎年少しずつ本数を増やしているようで、平群谷に年々華やかさをもたらしているようだが、このように北へ向いているのを見るには珍しいことである。
空気もまた北の風だったせいか、気温は25度くらいまで上がったがどこかからっとしていた。