めいめい

不揃ひは漬けると婆の冬菜畑

冷え込んできて冬菜の収穫時期となった。

めいめいの畑で春菊、大根、小蕪、小松菜などとりどりの冬菜がいちだんと甘くなる季節。
夕方に来ては幾ばくかの菜を摘んで帰るひとが多く、スーパーなどのポリ袋からあふれんばかり。一目で今日は鍋と知れる品目がのぞいたりして、それぞれ味自慢。
夏野菜とちがってそめいめいの冬菜がそれぞれ違っていてそれもまたいい。

満更もなく

ワンコイン入れて出てくる冬菜かな

グリーサラダ菜だの、菊菜だの、水菜だの、大根だの。

キー付きの小部屋にきれいに梱包された冬菜が納められている。
100円、ものによっては200円の商札があって、これをコイン投入口に突っ込むとガタンと希望の野菜が落ちてくる。
自分の畑で育てたものを格安で販売しているのだが、夏には冷房も必要で設備投資を考えたら全然割にあわないとこぼしつつ畑仕事が好きで止められないと。
楽しみにしている客も多いと見えて午後にのぞいてみれば大概売り切れている。家人によると朝のうちが勝負だという。
暑いときも寒いときも畑から離れられないというが、話す顔はまんざらでもなさそうである。

朝採り

裾分けの冬菜の函の抜けそうに

句友から野菜をよく貰う。

今度も白菜、キャベツ、レタスのほか大根、人参、薩摩芋などなど段ボール箱いっぱいに入った冬野菜を何人かで分けた。春には竹の子。退職後も田や畑の仕事だけで相当忙しく、顔もよく日焼けして健康そのものだ。

朝採ったばかりのものなので、段ボール箱の底がしっとり湿って気をつけないと底が抜けそうだ。