凍結

大寒やここぞと思ふ正念場

これからの十日間。

いよいよ腹を据えて寒さに向かう。
予報では来週中ごろから大変な寒波が来るという。大阪でマイナス二度というから当地はマイナス五度は覚悟しなければならないだろう。そうなると今年に止めとなる外水栓の凍結は間違いなくくるが、ここ二三年凍ったことがないので何年かぶりの寒さということになる。
この数日はさほど寒さに震えることもなく三寒四温はすでに始まっていると言えるが、節分も過ぎればさらに寒暖の差を肌で感じる日も多くなる。
そう信じてしばらくはぐっと耐えながら寒さを乗りきらねばと思う。

完熟

大寒の堆肥起こして穢れなく

いかにも柔らかそうだ。

スコップを入れればさくっ、ふわっと持ち上がりそうである。
トラックの荷台に十分発酵した堆肥がうずたかく積んである。この間まで花をいっぱいつけていたバラがみな短く剪定されて、今日は寒肥を施す作業に入ったようだ。
堆肥だから発酵させるために牛糞やら鶏糞なども投入したはずだが、その面影は微塵もない。完熟堆肥なのである。
今までゆっくり寝かされていた堆肥に手をさし込めばまだ温みも残っていようし、これだけ見事な寒肥を施されれればバラも気持ちいいに違いない。

見守る

大寒に告げらる余命病猫

よくて六ヶ月くらいの命だという。

野良ちゃんでいる頃に居着いて14年あまり。出勤や帰宅するとき、途中まで見送ってくれたり迎えに来てくれたり、長い友である。来始めたころは、ちょうど会社を辞め独立したときで、以来いろいろな場面で慰められたりして、ある意味で戦友のような気がしている。
優しい子なので喧嘩にもよわく何度か怪我をしては帰ってきていたが、いつだったか目をやられたときからさらに喧嘩が弱くなり、そんなことがもとで片目が失明してしまい、今ではその眼球に悪質な腫瘍ができてしまった。
手術することもできないまま、手の施しようもない程度に悪化しているようだ。進むのを遅らせる効果があるかどうか分からないが投薬だけは継続することになった。あとは、寿命に従って衰弱していく様子を見守ることしかできないというのは辛いことだが、これも飼い主にとっては大きな試練でもあり心の準備をしておく必要があるのだろう。

飛鳥美人にご対面

大寒や飛鳥貴人が極彩美

大寒の今日、飛鳥歴史公園に行ってきました。

同敷地内にある高松塚古墳修復作業室がこの時期一般公開されるからです。
黴取りなどの修理中、六面全16枚の石壁が約20メートル四方の厳重に管理された部屋に並べられているのを、2重になったガラス窓3カ所から見学できる施設です。壁画そのものは歴史的、美術的に価値が高いとして国宝、したがって文化庁管轄で修復作業が進められています。
専門的な技術をもった職人さんをもってしても、一日1平方センチ、多くても2,3平方センチほどしか進捗しないという気が遠くなるような作業です。
1300年の眠りの間、土の中の石室は地震によるひび割れなどで徐々に浸食が進んでいたのですが、昭和47年に発見されて以降さらに劣化が進み、平成19年から約10年かけて解体修理することになったということです。
壁画劣化という手痛い経験とその対応をほかの遺跡保護のために生かしてもらいたいものです。