つぶやく

風の子を頭に寒柝隊すすむ

年末恒例の寒柝隊が住宅街を練り歩く。

暖地のシニアを中心とする忘年会を兼ねた余興みたいなものだが、醉いがまわった体で広い坂の街を行くのだからけっこうきついものがある。
自治会の役員を降りてからは、もっぱら自宅で隊が通り過ぎるのを聞くだけとなっている。ご苦労さんと呟くのみの暮である。

自治会

寒柝やかあと一杯ひつかけて

二年ぶりに寒柝の声を聞いた。

毎年年末になると住民の自治会役員の忘年会をかねて夜回りに出るのが習いになっていた。
「いた」という過去形なのはコロナ禍で忘年会も夜回りも中断していたからだ。
それが今年行われたということは自治会活動もようやく再開されたということだろう。
ただ、再開されてもこのあと第六波感染が広がれば自治会活動もまた低調になりかねない。
自治会活動というのは歷史的にある意味行政の下請的な役割を負っていて、広報の配布やら自主的な防犯防災活動などさまざまな活動が組み込まれている。
寒柝の拍子木なども行政から補助があったりして、夜回りなどは防災活動の一翼を担っている。
数年役員をつとめたが、まづは一杯ひっかけてから寒空に向かったものだ。

冬の自治会活動

寒柝の声音夜ごとに異なりて

最近は滅多に聞かなくなった。

あの拍子木を鳴らして町内を巡る夜回りである。
それでも、年末の一時期とか、休日とか期間を区切ってなら、自治会の自主活動などでは行われているようである。
空き巣などが横行して自治会の防犯活動も活発化しているようであり、その一貫で防火を兼ねて呼びかけている。
役員の回り持ちであるらしく、毎夜担当が替わっているらしいことは、声の調子や柝のリズムなどが微妙に違っていることでも分かる。