杓子定規もどうか

出るまでは入れぬ冷房始発バス

社の規則なんだろうが少しは融通があってもよくはないか。

炎天下に列を作って始発バスを待っていたのが、いよいよ来たというので乗り込んではみたものの、イドリングストップというんだろうかエンジンを切るので冷房も送風も全くない車内に取り残されてしまった。
5日連続猛暑日という記録的な暑さに、出発まで5分とない短い時間でも車内の温度はうなぎ登りに上がり汗が流れるように吹き出してくる。

エコバスの羽打ちせわしき扇子かな

それでも、句会メンバーだけで満席のバスでは扇子が波打った。

涼み将棋

裳の裾の虫を扇子で払ひけり

机を整理していたら古い扇子が出てきた。

そういえば、扇子を使わなくなってずいぶん久しいように思う。ビジネスバッグもしまい込んだままで使われることはなくなったが、その中にも古い扇子が入っているはずだ。
探せばもっと出てくるだろう。
普通の生活では、家の中では団扇を使うことはあっても扇子を使うことはないだろう。扇風機が随分安くなったせいか一部屋に一台はあるのでその団扇だって使うことは稀で、庭でバーベキューするとき火おこしに使うくらいか。

蚊を追いながら涼み将棋を楽しんでる図を想像した。