不満

冷房につぶれし声の読経かな

冷房を使わなかった夜は二回ほど。

九月も半ばを過ぎて三十五度もあるような日がつづく。
寝室のある二階は昼間暖められるので夜に入っても三十度をくだらない。
もともとエアコンの空気は苦手で、目が覚めても喉の調子がでない質ときている。
冷房の季節の間は、どんだけがんばっても朝の勤行の調子が出なくなる。くぐもるような小声でしか唱えられないのがふまんである。

適温

魚の焦げ閉ぢこめしまま冷房裡

今年初めて入れた。

ここ二日ほど急に蒸してきて、それでも夜の外気が落ち着くので我慢していたのだが、今日は夕立のあと一転して風が止んだのでとうとう夕方から冷房にスウィッチが入った。
これで今年の長い冷房生活が始まるわけだが、ただでさえ出不精なのにさらに追い打ちをかけることになりそうである。
最強の断熱構造をもつ家でもあり、まだこの時分では冷房を入れた途端すぐに効いてくるが、長いと予測される真夏にはさてどうなるやら。
冷房な苦手な猫どもはちゃんと居場所を心得てめいめい難を避けているようである。人の快適な温度と猫族のそれとは微妙にちがうが、うまく折り合いをつけながら互いにこの夏を乗り越えたいものである。

熱海

冷房のテレビ流れる山津波

悲惨な災害である。

不明者が100名近くにのぼるという前代未聞の土石流災害である。
起点あたりは山林を切り開き大量の盛り土が施されていたということだが、水の処理など開発許可時のチェックなども検証されなければならないだろう。
安否不明者のすみやかな解明が待たれる。

地軸

三十度目途に冷房つける日々

微妙に日が短くなっているのを感じる。

夕方も6時になると室内がやや暗くなってきて、思えば夏至から冬至への三分の一を過ぎたのだなという感を強くするのだ。
地球軸の傾きはこのように着実に太陽に向ける角度を変えているのであるが、北半球の暖まった空気はなかなか下がらないようである。
毎日温度計、湿度計を眺めては30度を超え、31度にもなろうかという時点で即冷房スウィッチオンである。
秋の季題を実感をもって詠める日はいつになるのだろうか。

風向き

温度計見ずに冷房つけにけり

紀伊山地から吹き下ろすフェーン現象と言っていいだろう。

今日は公称38度の盆地だが、風そのものが熱風だから涼しさは微塵もない。
朝からアイスコーヒー二杯、そのマグカップに麦茶を二杯飲んでも体の熱が下がらないのではないかという危険を感じたので即冷房を入れた。
冷房の効いた部屋から出るとむっとする熱気に長くはいられない。
どうやれば冷気がむらなく広がるか、扇風機の位置と向きをいろいろ考えて分かったことがある。
冷気が届きにくいところへは壁のバウンスを利用して風を下から上へ向けるのが一番いい。
まんべんなく部屋を冷やせばどこへ移動しようと快適である。

猫受難

同じ頁繰って戻され冷房車

昨日からとうとう冷房の出番だ。

昼間は扇風機で十分しのげるのだが、夕飯の用意するころになるとその熱が居間全体にまでこもってしまう。
逆に、外はいくぶん涼しくなりかけていて、そのギャップをやたら感じてしまうともういけない。
数時間の冷房だが、それさえ嫌う猫どもはもっとも冷気のこないところに避難してしまう。
猫たちにとっては受難の季節だ。

アイドリングストップ

発車待つバスの冷房ありがたく

今日のキーワードは「冷房」。

もう冷房なしではいられない猛暑だ。
幹事役と言うこともあって、いつもなら車で行くところを私鉄、バスを乗り継いで、わずか500メートルを歩くにも汗しとど。
炎天にバスを待つ間にも汗が流れ落ちる。
昨今はアイドリングストップ励行する会社が多いなかで、始発バスが早めに来てくれたうえ、アイドリングストップもせずにクーラーを効かせてくれたのは会社の配慮かも知れない。運転手の健康もあるから、たとえば気温30度以上なら規定外とかあるのかも。

もうひとつのキーワードは「扇子」だ。
若い人たちは使わないようだが、熟年以上には必須アイテム。あちこちで大活躍してもらった。