日時計のぢりと進むよ日向ぼこ
寒い風を避けて日だまりの広場で握り飯を頬張る。
広場の日時計はしっかり作られていて文字盤に影もくっきりと伸びている。冬至の翌日とあって影の長さは盤をらくに越えている。その指す位置は、さっき正午の放送があったばかりなのに、いくらか南中というか中心を過ぎていて、やはり子午線の明石よりも東にある所為なのかと思ったりする。
二つ目のおかか入りのを食べていると、近くの木に珍しい鳥が止まった。双眼鏡でのぞいてみると今までに見たことのない、全体に緑がかった、ホオジロくらいの大きさだ。ずいぶん長い間観察できたが、どうみてもアオジではなさそうだ。
さいわい、今日は日本野鳥の会の人たちが探鳥会をやっているはずなので、しばらくここで体をあたためてから、尋ねてみるのがいいと思った。
しかし、写真に撮れてなく、あれこれ言葉で伝えようと頑張ってみたが、私の情報だけでは何とも分からないと首をひねるばかりだ。家で検索してみると、どうやらノジコではないかと推察。ただ、レッドブックによると準絶滅危惧種だというし、夏の渡りの鳥でたまに残るのがいるらしいが、いまだに真偽のほどは不明である。