制服

見送りの母に手を振り更衣

毎朝決まった早い時間に出勤、通勤する親子がいる。

娘さんは、この春からどこか遠くの学校へ進学したようで、父親と同じ時間に出ることから地元ではない遠くの学校へ通うようだ。
いまどき、思春期の女の子が父親と一緒に家を出るなんて珍しいことだが、それを姿が見えなくなるまで見送る母親がいることもまた珍しい。
最近、制服が夏のものに改まって、長い袖から解放された腕を振る姿はまさに明るい開放感に満ちている。

クールスクール

機上はや彼の地のこころ更衣

外人旅行客のなんと身軽な服装よ。

われら日本人よりよほど更衣は早く、Tシャツに短パンが闊歩している。
逆に我らだって、彼の地に旅するときは意外に身軽に出かけてもいる。
旅のこころがそうさせているのかも知れないが、服装にかぎらずやはり旅はいいものである。

毎朝決まったように駅へ駆け下りてゆく子がいつの間にか、ジャケットを脱いでブラウスだけになった。
身軽にはなったが、小柄な体に不似合いなほど大きなショルダーは相変わらずで、ローファーをペタペタ鳴らして駆け抜けていくのも変わりがない。
昨今は学校の更衣も一斉にではなく、気温にあわせて各自が自由に判断できるようになったとか。クールビジネスの時代、クールスクールだって当然だろう。

半袖

発句。これは花鳥諷詠という視点でボツの句。

末生りの腕みすぼらし更衣

主観を排して、

末生りの肌をのぞかせ更衣

そろそろ半袖シャツもいいかと思うのだが。

たしかに昼間の気温でみると快適だが、なにしろ盆地特有の朝夕との気温差がある。朝起きて「さあ、何を着ようか」という段になると、いつも迷ってしまうのである。

今日は良さそうだと思ってお気に入りの半袖ポロシャツを着たものの、もはや筋肉が落ち、肌の艶も失せた老人の腕というのをさらしてしまうのは、自分でも何とも情けないと思うのだ。

交通量

街道の注連は衣を更たげに

転害門の注連
転害門は交通量の多い京街道に面している。

しかもT字路交差点にあって、そのせいかどうか5月ともなると写真をアップで見てもらえると分かるのだが、門にかけられた注連はやや煤がかっているようだ。更衣と言うよりは洗濯クリーニングしてほしいというところだろうか。