直撃を免れる

失敬の烏逃げ去る木下闇

森の中を歩いていたら、目の前の木から何かが落ちた。

と、思う間もなくいきなり烏が飛び去ったのには驚かされた。
どうやら、飛び立つ寸前に糞をお見舞いしてくれたようだったが、直撃を免れたのは幸いだった。
それにしても、樹木のなかに烏が潜んでいようとは夢にも思わないことであった。

リラックス

木下闇出で来る歩みのすずろなる

夏の木陰は心地いい。

鑑真廟は唐招提寺の奥の奥にあり、深い木立に覆われている。
しばらくその中にいると心中までもリラックスするのか、木陰出てくる人の歩みはどこか悠然としていて、表情も大変豊かである。