紅葉始まる

桜紅葉煉瓦庁舎の同化して

今年の紅葉は早いように思う。

我が町の庁舎のうち、煉瓦タイルを壁面にめぐらした健康センター、体育館兼文化会館、プールなど文教関係の建物が一画に集まっていて、それらを囲むように植えられた桜がいっせいに紅葉してきた。
煉瓦造りの建物が大和川沿いに並び、これらが対岸からも映えてなかなかの眺めなのだが、紅葉の季節ともなるとさらに建物とうまく一体化するように目を奪うような光景を見せる。
春は春で艶やかで派手な雰囲気もいいのであるが、秋のこの瀟洒でいて心落ち着かせるような佇まいも好ましい。

南面す

病棟の窓辺の桜紅葉かな

病室の高さにちょうど大きな桜の木があって、それがむら紅葉になっている。

視線をさらに下に向ければ、足元に大和川、正面遥は葛城、二上山である。冷え込んだ盆地の空気は澄みきって、見通しがことの外良い。

点滴のパイプがまとわりついたままでベッドから外を見てても癒やされるシーンだ。

いつの間に

看る日々や桜紅葉の時を過ぎ

さらに症状が悪化して介護衛生用品をまたたく間に消費するので急遽買い出しに出る。

地元の工業高校前を通ると、桜は紅葉の時季を通り過ぎてその葉の半分以上を落としていた。