断捨離

極月のシニアクラブに誘はるる

今さら群れようとは思わない。

今月も団地のシニアクラブへの参加をうながす回覧板が来た。何をするわけでもないが、毎週の百歳体操、そして12月は忘年会を兼ねた餅搗きと夜廻り。それはそれで楽しいのだろうが、長い間暮らした東京を捨て、つまりこある意味ではれまでの人生を捨てて当地に終の住処を求めたのだからもうややこしい人付き合いは御免だ。何時死ぬとも知れぬ年寄りどうし、人生のどん詰まりにいる者が群れてこのさき何かいいことあるだろうか。
菜園などでたまに若い世代と交わることのほうがよっぽど刺激をもらえて楽しい。
歳相応の断捨離というものは何も物だけにかぎったことではない。

ロシアンルーレット

極月や赤ばかり減るプリンター

年賀状書きに追われている。

「書く」とは名ばかりで実態は「印刷」なんだが。

早く印刷するために極力文字で済ますようにしているが、黒の文字だけでは味気なさすぎるだろうと、ちょっとした絵を入れるようにしている。
それが意外に赤色のインクの消耗が激しいのだ。黄やマゼンタはまだ交換の必要はなさそうだが、警告が出てカートリッジを換えろと言う。
そのまま継続して印刷してもかなりいけるのは経験上分かっているので、しばらくは無視でいい。

一度、とことん最後までの一滴まで粘ってやると頑張ったことがあるけど、その「時」は一瞬で来た。あっという間に数枚がボツとなって再スタートするのにえらく手間を取らされた。

以来、生来の貧乏性からインクがギリギリもつまで頑張ってみるが、やはり最後は不安に負けて「まだ出るんだけど」と交換したカートリッジを恨めしく眺めているのだ。先に降りてしまったロシアンルーレットみたいなものだ。