水無月の甘雨となりし六日かな
7月6日に降る雨を「洗車雨(う)」と言う。
一年に一度会うために牽牛が車を前日に洗う水が雨となって落ちてくるからだそうである。
今年の洗車雨は皮肉にも梅雨明け後の台風によってもたらされたわけだが、明日7日の気圧配置からすると当地の天気はよさそうである。7日の雨「洒涙雨(さいるいう)」にはならない見込み。ちなみに洒涙雨というのは別れるときの涙が雨となって落ちてくるからとか、雨によって会えなくなる悲しみの涙だとも言われる。いずれにしても今年は洒涙雨にはならずちゃんと一年の一度の逢瀬が実現することになりそうである。
ところで、いつもなら七夕は梅雨の真っ最中で晴れることはまれである。本来旧暦の7月だから新暦の7月ではどうしてもそうなってしまう。七夕の傍題に星合、星祭、星今宵などがあるが、これも秋の空と考えればすとんと腑に落ちる。
学校も幼稚園も夏休みに入ってしまうから新暦の行事となったのも止むを得ないことか。