隠沼の影を濃くして浮寝かな
鴨にも静かな正月である。
いつもなら冬休み、正月休みには家族連れが押し寄せる公園も餌をばらまく人もおらず、めいめい固まっては昼寝中。
さらに、一日中日が当たらぬ沼にも、よくもあんなに寒々としたところがいいもんだと感心してしまうくらい、不思議にも毎年鴨が渡ってきては春まで過ごすグループがいる。障害物があるほうが外敵から身を守るには適しているかもしれない。
今年は鴨の種類が少ないのが気がかりだが、他にいいところがあるやもしれず、彼らなりになんとかやっているのだろう。