公共サービス

当番を代わつてやりぬ盆初日

近所からワンボックスカーが一斉に消えた。

地元出身もなかばいて通常と変わらない家もあるようだが、九州や中国の実家に帰省しているとみられる家も多い。
今月ゴミ当番のお隣さんも、孫の顔をみせるべく帰省したので、何も予定のない爺婆の家がその間の代役を引き受けた。
今日の月曜日が生ゴミ収集の日で、暑くならないうちにと収集車のチャイム音が遠ざかるのを待って後片付けにかけつけた。
帰省のせいかどうか、ゴミの量もいつもの月曜よりいくぶん少ない。
みんなが夏休みに入る時期でも、休みなしで公共サービスが受けられるのはありがたいことだ。

帰省ピーク

出稼ぎの衆にかはれる盆用意
髪切っておくこと忘れ盆祭

盆路の草刈り、草取りなど男手が足りないと女や老人がやるしかない。

山の奥ならば、集落の墓場まで高低差があったりして、なかなか重労働である。
初盆の家など、松明を盆路に並べるのはさすがに女手ではつらいので、集落では相身互いの共同作業となったりもする。

三世代、四世代同居の時代ならばこうした光景も見られたろうが、生きてゆくために働き盛り世代が都会に出てしまってる現代では、盆のしきたりや行事というのは今でも維持されているのだろうか。
今年も盆帰休の渋滞がすごいらしい。事故なきを祈る。

十六大角豆

盆野菜間に合ふやうに育ちけり

山村の畑でいろいろな野菜が作られていた。

なかでも目を惹いたのが「十六大角豆(ささげ)」とよばれる長さ30センチ以上はあるかという大角豆である。その名の通り、一本の莢の中に10数個の実が入っているもので、お話をうかがうと盆の棚に供える予定だという。食べたことはないが莢ごと食べられるくらい柔らかいそうである。

間もなく帰省してくる子や孫の食べさせる予定のトウモロコシや西瓜なども立派に育って、盆準備もすっかり整った。

ひとつの盆用意

仏壇もともに越しける盆用意

母を引き取るについては体ひとつ、そして仏壇1基のみというまことに割り切った引越であった。

気がつくと明日から旧盆だということを知ってか知らずか、今日は一人で黙々と仏壇の整理をしている。
そのあとはしばらく故人らの思い出話につきあった。