二分

田水洩る音して稲の太りそむ

ついこの間稲の花が咲いたと思ったのに、もう実がふくらみ始めている。

こんなに暑い日がつづいても水の恵みはありがたいものである。そのためにこの地の先祖は山の中腹にいくつもの溜池をつくり備えてきた。
逆に米どころ新潟では水不足で悲鳴の声が聞かれる。
やはり水がなくては米も野菜も育てられないというのは自然の摂理。
古今ひとは水をめぐって激しい争いをくりかえしてきた。まさに自分たちの命がかかっているからであり、地球温暖化がすすむなか、今以上に水のあるところ、ないところに二分されるにちがいない。

二ヶ月

かくれなき伊賀のお城や稲の中

先週は気づかなかった。

ナビに夢中になっていたらしい。
今日は余裕を持ってハンドルを握っていたら、稲がもうみごとに穂を垂れている。
大和の盆地はまだ穂すら出てないというのに、二ヶ月も早いとみえて同じ盆地ながら見事なものである。
台風が去っても蒸し暑い日が続くが、今日ははっきりとした秋を見たような気がする。

雨を恋う

カブで来て出穂うながす稲の肥

田植が早かったのに出穂が遅い。

近所の田はどこを見渡してもいくぶん丈も低いようであるし、成長も遅れているような気がする。
水は溜池が機能しているので問題ないはずなので、やはり暑さがこたえているのだろうか。
ことしの稔りはどうなるのだろうか、気にかかるところである。
乾ききった菜園は鍬、スコップが立たず、秋の畝を準備する時期に来ているのだがまったく作業にかかれない。ひたすら雨を待つ日々である。