やり過ごす

雨やんで雫むすべる糸桜

花散らしの雨らしい。

午後からしとしと降り続く雨は今夜激しさをまして、当町をすぎるという予報である。
毎朝窓から眺める八幡さんの杜の桜もいくぶん褪せてきたようだが、この雨では無事には済まないだろう。
人出のある花見名所には出られないし、窓からの桜がせめてものの慰めだったがその楽しみもいよいよ終了となる。
あとは青々とした葉桜が育つのを遠目に期待することになる。
季節の移ろいは身近にあるもので十分感じられる。そう思わないとコロナ禍の毎日をやり過ごすことはできない。

白鳳の創建

奥山の菩薩に捧ぐ糸桜

室生の大野寺の桜がテレビで紹介されていた。

室生寺の北の大門といわれる寺で、創建は白鳳9(681)年というから相当なものである。ここの磨崖仏は有名だが、気持ちが室生寺に向かっているとどうしても通り過ぎてしまいがちな場所にある。
次回はゆとりをもって出かけて、しっかり拝見しなくては。

高楼

高階のさんざめきをり糸桜

満開時を狙って再び遍照院へ。

近づけば近づくほど話し声が大きくなる。高い位置にあるお寺さんからと思われるが、谷筋なので高いところで話す声はよけい響くのであろう。どうやらカメラ同好の士の会話らしく、本堂の方へ上がっても静かに見物できそうもないので下から眺めただけで退散することにした。