目覚めては鎮守の森の花明り
朝起きて二階から西の方を眺める。
百数十メートル先、やや視線をあげると小高い八幡さんの森が見える。鶯などの声もよく聞かれる森である。
今朝はそのあたりが薄明るい。開花したのが目にもはっきりと分かるような白さに輝いている。
欅などの大樹に負けまいと、桜の樹も三十メートル以上も見上げるような高さにまで育ち、それが何本かあって森の裾を取り巻くように開花の時を迎えたのである。
これより満開に向けてそのボリュームをましていくのだが、落花しつくすまでは意外に長く毎朝起床する度の楽しみとなる。