水口

寝静まる街の側溝落し水

今年のできは順調のようである。

14号台風の影響もなく日に日に首を重くして垂れている。
このままゆけば二週間後の刈り入れだという。
このあたりでは先陣をきって水を落としはじめた。水口から落ちる水は数時間たっても勢いよく音をたてている。今夜いっぱいかけて落としてゆくのだろう。
今日見かけたのは農薬が入っているので、水口には生きものの姿が見られないのが寂しい。

逃亡生活

水口の幣のからびて落し水
水口の役目解かれて落し水

田の神さまをお迎えして半年、お山にお送りするのも間近い。

水口の最後の仕事である。
無農薬農業の水口には生きものが一杯集まってくる。ニナもザリガニもドジョウも水口がいわば逃走口である。水のない半年、水路へ逃げたり、そのまま土にもぐったりするのだろうか。

棚田風景

落し水向かふところの谷深し

今日は彼岸の入り。

明日香村稲渕の棚田と彼岸花

お寺まで行った帰りにまた飛鳥へ足を伸ばす。
先週に比べ彼岸花の開花がすすみ各所に散っている。とくに稲渕の棚田では村あげての彼岸花まつり、案山子コンテストも行われているとあって大変な人出だ。
一部の田では水を落とし始めていて、水口からあふれた水は深く切れ込んだ飛鳥川にむけて一目散に下ってゆく。早ければ今月末頃から稲刈りが始まるのではないだろうか。