浸食

蟻壁に当たりて壁を登りゆく

蟻の行列を目で追ったら、どうやら二階ベランダをめざしているようである。

巣穴からだろうが、基礎のコンクリートの垂直の壁をトラバースしてきて、一気にまた垂直のルートをたどっている。
不思議なことに、壁の下の方ではそれなりの数が右往左往しているのに、登り切るのは少ないのである。
いったい彼らはどこで消えるのか、首をひねるばかりである。
壁のどこかの内部に食いついて、柱などを浸食しているのかもしれないと思うと薄気味悪くもある。

外来

水栓の排水口の蟻の列

蟻がうろつく季節となった。

最近はやたら足が速いというか、せわしなく動く蟻が目立って増えてきたようだ。これも外来のものだろうか。
憎たらしくて、水栓の水をひねったら何匹かが排水口に吸い込まれていった。

活動開始

塵取に蟻ごと箒使ひけり

塵取のゴミに蟻が紛れ込んでいた。

ただ、それだけのワンシーンである。
みぃーちゃんの食べこぼしにたかっていたのに気づかず掃いてしまったのだ。
可哀想だがそのままゴミ箱へ。
ついこの間までは蟻が出てこなかった。ということは暑くならなければ蟻の活動は活性化しないということで、キリギリスさんを横目にせっせと働いていたのは冬籠もりの準備だったんだね。