中年ライダー

雷鳴に紛れバイクの試走かな
はたたがみ踵返して盆地去る

ボロロンと聞こえたかと思うと、ゴロゴロと頭上で響く。

バイクと雷さまの競演である。
お向かいはいわゆる中年ライダーで、休日となると整備に余念がない。
子供さんが大きくなるまでは、しばらく我慢の様子であるが、ときおり整備を終えたバイクにまたがりそこらを一周して帰ってくる。
見ていて涙ぐましいほどである。

雨後の涼

雷鳴に雨脚波のありにけり

突風が吹いてきたかと思うと、雷が鳴って雨が窓を激しく叩く。

窓を急いで閉めて耳を澄ませていると、雨脚にもリズムがあってザアッと降るときもあればふっと小降りになるときがあって、それが細かく繰り返されている。
雨雲レーダーではあと一時間くらい強い雨が降る見込みで、いくらか当地にも慈雨となるようである。
日中は暑いくらいの陽気だったので、雨後の涼を期待したい。

雷雨が止んで

軒の下なれば雷鳴聞き惚れる

久しぶりの雷雨だった。

昼寝を貪っていた猫たちも起き出してきては落ち着かない様子だ。
衛星テレビも電波障害で見えなくなるほどの激しさ。
最近はデータ放送で雨雲の様子が見えるのでさっそく調べてみたところ、これは当分続きそうだと分かる。雲の行く先はどうやら甲子園球場方面。案の定しばらくしたら今日の第四試合は雨で中断。
便利なものである。

激しい雨が一時間くらい降ってくれたせいか、雨が上がると空気がすっかり入れ替わった感じでぐっと涼しくなった。
今日は立秋。雷鳴がもたらした、新涼であろうか。