結球

結球の固く葉を巻く霜夜かな

霜が降りるようになると冬野菜がどんどん甘くなる。

白菜だってきゅっと葉を巻いて結球が太るのである。
このままでは死ぬと思うから糖分を濃くして身を守ろうとするのである。
これら冬野菜をいただく我らにとって、この寒さには感謝こそすれ恨んではなるまい。

凍死寸前

大根の葉の凍りつく霜夜かな

季語オンパレードの句となった。

大根、凍る、霜夜。
どれも冬の季語だが、実際に今朝みた景色である。
葉が蝋を引いたように艶を帯びて、しかも生気がない。どうやら今朝は零下まで冷え込んだようで、凍死寸前である。
まだ太りが足りないので抜かないでおいたが、どうやら限界のようである。
ここまでやられてはこれ以上太ることはあるまい。抜く時期に来たようである。

寒波の夜

行き交へるタイヤの響き霜夜かな

日本列島は寒波にすっぽりのようだ。

当地でも昼頃雪がぱらつき、畑などはうっすらと白くなった。
夜になって、濡れた道路を走る車のタイヤ音だけが高く響いてくる。
零下5度という明朝はまた霜柱が立つだろう。